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赤い果実
私が泣いてた時はあなたが側にいた
そっと背を叩いてくれたあなたは今どこにいるの?
赤い果実を貪り食うように
私の唇 むりやり奪った
身体を這うあなたの手を
爪が食い込むくらい強く握った
ああ 戻ってきて…伝える手段もない
寂しいからって会えるわけでもなくて
最後にあなたは確か「じゃあ、またね」と言ってた
アレは嘘だったみたい 馬鹿よね もう何年も経ってるのに
赤い絵の具で頬をなぞったような
私の甘い吐息を吸い込んで
ああ 信じている…馬鹿だと言われても
悲しいくせに待てば待つほど期待
あなたの犯したミスよ
たった一言「サヨナラ」言ってよ
赤い果実は未だ実らず落ちてくばかり
いくら待ち焦がれても彼は来ないの でも諦めきれない
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