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アナザー キングダム ストーリー

 

シャララ 右の腕 あなたが抱き寄せる
古い絵本の中にある物語

 

シャララ 王子様 毎日陽を眺め
溜息をつくたび時流れていく

 

Near? Far? Ah

 

シャララ 鮮やかな色とりどりの花
誰にあげるのか話さないようだ

 

異国のお姫様 思い浮かべ
城を一人出て行った

 

花束 手に持ち走り出す
後ろからは王兵が
知らず知らずのうちに君を
想うようになってしまったから

 

シャララ 陽が落ちる それでもなお走る
靴が脱げるのも気にせずに翔ける

 

空腹と疲労感が彼を襲う
道の途中倒れていた

 

愛する者 あまりに遠く
花もいずれ枯れていた
心の中では剣を持って
強くなっていたつもりだった

 

ここまで読んで「彼はどうなった?」
誰もが口々に言った
次もその次もページは白紙
ラストは作者のみぞ知る

 

シャララ どうだった 楽しんでくれたかい?
その絵本はあなたにプレゼントしよう
シャララ そう言って男は去っていった
枯れた花を落とすのも気付かない

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