Sorrow

古いレコードが途切れる　大人びた声が消えゆく
女が踊り舞う記憶　覚えも無いよ　誰のモノなの？

夢から覚めた頭に　ぼんやりと浮かぶ湖
月に照らし出された影　顔見せてくれ　貴方は誰？

ゆらりゆらり流され　辿り着く先も知らず
頬に　胸に　心に　水が流れ落ちてく

その冷たい手をかざして　
僕の頬をそっと撫ぜる
心が痛むと知っていて
それでも尚　貴方に任せ
夜さえ包み込むほどの
大きな瞳が眩しい
その目で捉えようとしない
悲しみだけ　それはもう器用に

傷を見せないため　影に身を隠しては見つけられ
繰り返し　もう疲れたよ　なら記憶など記録だけでいい

ゆらり揺られ辿り着いた　目的などないのだけど
貴方から離れられる　それだけで痛みはない

この世にひとつだけ未練
あるというなら　それは貴方
強制的に貴方避けた
泣かれるのを恐れていたんだ
もう何も見ないで済むね
「悲しみ」「怒り」…「喜び」も
前に見た感情などは
曲(きろく)として　この先何度も聴く

綻びを見つけ次第　また結び直すの？
僕の居場所知るため　糸を辿り続けて

声が喉を通らないで
最後の一言も言えず
貴方は不思議に思うでしょう
「これ以上の愛を捧げよと？」
愛されるほど痛くなる
どう受け止めればいいのだろう
レコードを探し尽くしても
受け止めたという記録がないよ…
どうすればいい？

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