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しずく
嫌になる程 雨が降り続く休日
背を合わせる皮肉と恋心は確かなモノですか
寄生虫みたいに まとわりつく私を
面倒臭げに見ないで
帰りのバスの窓から見た景色はいつもの幻想です
だって記憶には覚えのない別れも見てるから
草も 花も 揺れながら水を振り落とした
音のない街にひとつ光が灯され 道しるべ
必ず会いに来る、と去った背中を
じっと見つめるだけ
帰りのバスを抜け出して 雫の光を元に捜そう
胸はざわつき 治まらない不安が迫り来る
分かり合えたらどれだけ苦労はなくなるのでしょう
一歩ずつでいい 近づきつつある心を通わせましょう
無駄なこととは分かっているけど それでも足は止めない
たとえ貴方との全てが幻想だと気付いても
帰りのバスは終点を迎えても 明日には走り出す
雨が止むこと 晴れ渡ることを 切に願います
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