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キャンドル
雨は止み 曇り空 晴れた
上を向き 呟いた一言 どこに消えてしまった
先の見えない暗闇の底
落ちてしまったんだろ
ここに何時も何時も絶え間なく
留まってくれると思ってた
僕の胸にその指が触れて 揺れたキャンドルの火
空はただ青色に染まる
呟いた一言はかかった虹の中にある
取りに行けるか そんな不可能
拳 握りしめた
何をここにここに置いていく
雨が止むようにはいかなくて
辛い思いだけ消えず 濡れて 弱く キャンドルの火
朝がやって来ることで全て思い出す
夜になってワインを一口 忘れようとする僕の脳
路地裏で殴られたような
落ちた気分 慣れてしまった あの頃の僕は消えてしまった
温かな腕の中に眠る
静かな寝息をたてて
ここに何時も何時も絶え間なく
留まってくれると思ってた
まさかまさかあの言葉 どこかにやってしまうとは
「君が好きだ」それだけの単純な気持ちが言えなくて
一人笑う情けなさ 燃えて 溶かす キャンドルの火
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