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月光夜
暗い夜道 枯れた木々が
僕に話す 「助ケテクレ」と
何ヲ想イ僕ニ話スノ
何カ重イモノガ背ニ乗ル
木々は 罪を背負い死んだ
僕に託す その身の重さ
時ニ人ハ過チ犯ス
特ニ夢ヲ追ウ者ハ
寂しがりな月に 目立ちたがりな陽に
美酒を差し出し頼む 「モウ照ラスノハ ヤメテヨ」
未だにササメキが耳に残る
黒い瞳 その深くに
黒い気持ち 隠してるのか
思イ思イ空ハ変ワッタ
重イ重イ過去ヲ背負イ
夏の夜の記憶 弾けて消えていく
また美酒を差し出した 「頼ムカラ消サナイデ」
ひねくれた二人が光を増す
あの夜に… あの木々に…
伝えてよ… 伝えられそうにないこと
水辺に浮かんだ月よ 今すぐ消えてくれ
美酒を一滴こぼす 何か弾けた
ここはどこ? 記憶はどこ?
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