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Ghost

 

僕は幽霊であり君を守ると誓った騎士

近付く者など全て薙ぎ払ってみせましょう

 

どうか怖がらないで 胸にぽっかり穴空いてるけど

心がないとかそんな冷たい生き物ではないよ

（そもそも生き物じゃないだろ）

 

言葉は伝わらず まるで空気に溶けるようで

触れたくも触れられずに 怯える顔を見て手を引いた

 

君が泣いても何も出来やしないって分かってるよ

変な顔して笑わせてあげたいけど 怖いだけだろ

僕が出来るのなんて呪うことくらいだ

 

僕は幽霊 ただ透けてるだけの木偶の坊

近付くことすらなんか烏滸がましく思えた

 

どうか馬鹿にしないで 独りきり 暗闇の中

何時しか夜に呑み込まれる気がしていけないな

（臆病な僕が可笑しいかい）

 

転んで擦りむいた傷はひとりでに治った

君にとって僕なんかは居ても居なくても変わらない幽霊

 

辛い時はいつでも呼べば側に居てあげる

話し相手ぐらいにはさ 望むのなら頑張ってみるよ

どんな些細なことでもいい 必要で在りたい

 

学校からの帰宅中

意地悪されてる君

僕は怒りに任せて

黒いランドセル背負った奴らを

一人残らず呪おうとした

 

だけど何で止めるんだろう

君を泣かせまいと思っていた

君を泣かせてしまっていた

僕は本当に役立たずだね

 

君が泣いても何も出来やしないって分かっていた

今になってそんなことがさ 嫌というほど 無い身に沁みるよ

僕が出来るのなんて呪うだけだよ

 

少しだけでも側に居られた僕は幸せ者だ

変な顔して笑わせてあげたいけど涙でぐしゃぐしゃ

こんな格好悪いとこ見せられないから

さよなら