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踊るなら雨の下
受像機が云っていた 「本日ハ雨」
御気に入りの傘携えて
子り まるで祝い事 愉快な気分
受像機が云っていた通り
曇り空はさめざめ泣く
道行く人は何処か物憂げ 急ぎ足
やれやれ 詰まらぬ人ばかり
どうせどうせ 予定なんか無いのでしょう?
踊ろう 濡れるのなんて気にもせずに
傘を回せ 鈴を鳴らせ
此の雨がどうか降り続きますように
わざと水溜り踏み鳴らす
屋根を打つ音 勢いを増し
御気に入りの傘 裏返す程に
静けさを引き裂く風
さてさて 傘踊り日和だ
こっちおいで 雨宿りはもう終い
踊ろう 外套などそこらに脱ぎ捨て
傘を回せ 雫飛ばせ
此の嵐を掻き消す歌を共に
夜の帳が下りようとも
ごろごろ 激昂する稲光
龍神様だろうが知った事か
さあさあ
踊るなら降り止まぬ豪雨の下
傘を回せ 愉悦に浸れ
此の雨がどうか降り続きますように
皆 寄り添い 歓喜を叫ぶ
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